トップページ > イベント情報 > イベント一覧 > 第2回 JEES教育シンポジウム

第2回 JEES教育シンポジウム

報告書

「第二回 JEES 教育シンポジウム 報告書」を掲載しました。

 ⇒こちらからPDFをダウンロードできます。


詳細情報

イベントタイトル第2回 JEES教育シンポジウム
日程2014年6月8日 (日) 13:00~15:30
テーマ・内容授業力をつけよう,若手教師たち!
~学び合う,高め合う教師をめざして~
場所ホテル椿山荘東京 プラザ5F オリオン
定員150名(無料)
開催レポート  2014年6月8日,「授業力をつけよう,若手教師たち!」と題したシンポジウムが開催されました。

 冒頭,NPO法人「全国初等教育研究会」柳瀬修理事長による挨拶では,自然界における2:6:2の法則(パレートの法則)が学校現場においてもあてはまることに言及し,低位の2割の児童の力をいかに伸ばしていくかが今後の教育の課題であるとの考えが述べられました。

 第一部のパネルディスカッションでは髙橋伸明先生,盛山隆雄先生,堀田龍也理事,藤川大祐理事の4名が登壇し,ベテラン教師が減り若手教師が増えている状況の中で,「若手教師が何に困っているのか」「若手教師にどのようなサポートが必要か」をテーマに,学校現場・教育委員会・教育研究のそれぞれの立場から考察しました。若手教師が困っていることとして「学力格差への対応」「学級全員にしっかり活動させること」「小数や分数など抽象性の高い事項の指導」といった事項が挙げられました。児童間の学力格差が顕著になる中で,児童全員ができる・わかるようにするための教材研究と授業づくりが課題になっていることが浮き彫りになりました。

 続いて若手教師へのサポート策として「発問や展開を工夫して低位の児童でも活躍できる授業研究」「ICT活用を含めた教育環境の整備」「若手教師向けの研修体制の確立」が挙げられ,各パネリストから若手教師に向けて「何を大切にしたいか信念をもとう。子どもの素直な言葉や笑顔が出る授業づくりを」「若い時に『一流』に触れてほしい。自分の日常に足りないものが実感できる」「教師は一人ではない。同僚や先輩など応援団はたくさんいる」といったアドバイスが送られました。身を乗り出して聞いていたり、メモを熱心に取る若い先生が多く見られました。

 第二部では「ほめ言葉のシャワー」などの優れた教育実践で知られる菊池省三先生の特別講演が行われました。実際の教室の様子を動画で映しながら,学級経営の実例を具体的にご説明いただきました。始業式の段階から児童ひとりひとりの様子を観察して,頭ごなしに叱るのではなく,よいところを見つけてほめてあげることで,児童の態度が目に見えて変わってきていたのが印象的でした。1年間を通じた戦略をもって学級経営にあたることと,他人への思いやりに裏打ちされた児童の違いが生きるような学級づくりが,落ち着いた教室の雰囲気や児童の自信につながるという言葉は,学級経営に悩む若手教師にとっても大きなヒントになったのではないでしょうか。

 パネルディスカッション中に「若い教師が育つためにどういうことをすればいいのかがJEESのミッションである」という堀田理事の発言がありましたが,今回はまさに若手教師が育つための方策がたくさん詰まったシンポジウムでした。その後別室で行われたJEES賛助会員限定の交流会では、80名以上の参加者を迎え、登壇者を囲んで真剣に話に耳を傾ける参加者が多数いて、大変盛り上がりました。

 今後もさまざまな立場・世代の先生方にとって学級経営や研修改善のヒントになるような講座・シンポジウムを開催していきたいと思います。



開会の挨拶 柳瀬 修理事長 (NPO法人全国初等教育研究会)

【第1部:JEESパネルディスカッション】
 テーマ「 授業力をつける ~現場・教育委員会・研究現場から~」
 パネリスト 盛山隆雄先生 (筑波大学附属小学校教諭)
 髙橋伸明先生 (岡山県笠岡市教育委員会参事)
 藤川大祐理事 (千葉大学教育学部教授)
 進行 堀田龍也理事 (東北大学大学院情報科学研究科教授)

 休憩 ~本田技研工業 「子どもアイディアコンテスト」 プロモーション~

【第2部:特別講演】
 ゲスト菊池省三先生 (北九州市立小学校教諭)

閉会の辞 森 達也副理事長 (株式会社教育同人社代表取締役社長)
プレスリリース報道関係者様向け開催告知リリース
詳細・お申込みお申し込み受付は終了させていただきました。
主催【主催】JEES
【後援】東京都豊島区教育委員会
【協力】株式会社教育同人社

会場の様子




⇒こちらからPDFをダウンロードできます。